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JICA二本松を見学して




こんにちは、カラプロ一期生の佐藤トリシャメイです。3月29日に二本松市にあるJICAの訓練所を訪問させていただきました。そこで訓練所を訪問した感想や印象に残ったことを書かせていただきます。よろしくお願いいたします。

最初に、JICAは具体的にどのようなことに取り組んでいるのかご存じですか?開発途上国の子どもへの教育、学校・トイレの設置や医療の充実などの取り組みが一般的に知られています。しかし、実は医療を始め、職員・農林水産・工業・商業・行政・公益事業など募集している職種の幅が広いのです。それに伴い、それぞれの職種の専門領域を用いた幅広い取り組みを行っています。

今回は、過去に中米地域に派遣された方(Aさん)の実体験を直接、聞かせていただきました。Aさんは小学生~中学生のバレーボールチームの指導者を担当していました。そこで、私はスポーツの指導者を派遣すること自体知らなかったため、本当に幅広いなとしみじみ感じました。中米地域はサッカーが有名で、バレーボールというスポーツを知らない子どもが多いので、Aさんは子どもを集めるのにとても苦労したとお聞きしました。また、時間にルーズであったり、気分によって練習に参加しなかったりと文化の違いにもたくさん苦労されたとのことでした。そこでAさんは、SNSを活用したり、現地のコーチと協力をして少しずつ問題を解決していきました。この体験談を通して、JICAが行っている人材派遣は、相手国の人々にだけでなく、派遣された方にとってもプラスになることが多いなと感じました。国内で遭遇できない問題にぶつかりますが、その分だけ自分の考え方や経験が増えるので人として成長できると思います。綺麗事に聞こえると思いますが、多様化が進行する日本で外国の方が働き始める社会になり、お互いの文化の違いなどでたくさん悩まされる社会はそう遠くはありません。JICAの人材派遣で得た経験があるのとないのとでは、これから共に生活していくなかで考え方などにも差が出てくると思います。

 次はJICAの訓練所の施設を見学して感じたことを簡単に述べさせていただきます。

始めに訓練生が宿泊する寮の部屋です。テレビなどが各部屋に設置されていなかったので誘惑を最小限にし、講義後も訓練生に集中して勉強に励んでほしい思いがものすごく伝わりました。はやり、約2か月の間にゼロの状態から言語を話せなければならないので、この環境づくりがとても意味を成しているなと感じました。元訓練生の方々は口を揃えて「課題がとにかく多い。」とおっしゃっていました。派遣される前に筆記試験があるので、合格できるよう訓練生は日々、勉学に励んでいるようです。

 続いて食堂です。現地に派遣されるとき、普段の生活で食べ慣れない外国の料理を食べていくので、食堂では様々な国の伝統料理が出されます。訓練生の皆さんにとって食事はちょっとした楽しみでもあるようです。

 そして、図書室には派遣された先輩方の体験記の資料があります。これらを用いて、自分と同じ専門領域の先輩が現地でどんな壁にぶつかったか、どのようにして解決したかなど、事前にトラブルに備えることができます。

また、二本松市の訓練所は自然に囲まれているため、リフレッシュしながらピクニック気分で勉強をしたり、自然を楽しみながら訓練生同士や言語の先生との会話練習を楽しんでいるようです。

最後に「貿易ゲーム」で感じたことを紹介します。簡単に説明しますと、それぞれの国で分かれ、紙を指定の形に切り、お金と引き換え、病院や施設を買い取り、自分たちの国をよくしていくゲームです。国によって最初から与えられたものは全く違います。4セットきちんと与えられている国(先進国)、紙と鉛筆だけ用意されている国(発展途上国)などがありました。道具を渡したり、労働者を送ったりと交渉して協力し合う国もあれば、自分のものを独占する国。また、施設などを買う際、食品を買い占める国、全財産を使わず貯金や寄付する国など様々でした。特にゲームで印象に残っているのは、寄付してくださる団体に紙をくださるようお願いしたところ、全く違うものをいただいたり、「上に報告します」と誤魔化されたことです。また、お金に引き換える際に信頼度の高い国を優遇して、低い国は値切っていました。

まさに、このゲームは今の国際問題を表現しているなと感じました。この「貿易ゲーム」は自分事として考えられるので、国際問題に対しての見方が変わりました。しかし、自分が何かできる立場ではないと思っている人々は、少なくはないと思います。自分たちの考え方を改める必要はあると思いますが、助けたい気持ちを持っている人々に対して、実際に行動に移せるような環境づくりも大切になってくると考えます。

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